融資は「9割」から「7〜8割」へ — 金利より痛い、借りられる額の縮小
公開: 2026年9月3日この記事は時期によって変わる情報を含みます。制度の最新情報は必ず公式サイトで確認してください。
銀行の理屈はこうです。金利が上がると同じ家賃でも返済後の手残り手残り(てのこり)家賃収入から空室損・運営費・ローン返済を引いて手元に残る現金(キャッシュフロー)。投資が成立しているかを決める一番大事な数字。が減るので、 銀行から見た物件の「返済能力」が下がる。だから貸せる額を絞り、期間も短くしてリスクを下げる。 融資期間が短くなると毎月の返済額は増えるので、返済比率返済比率(へんさいひりつ)収入(または満室家賃)に対する年間返済額の割合。投資物件では50%未満が健全の目安。の面でも二重に厳しくなります。専門メディアが 「金利上昇そのものより、借入可能額の縮小と期間短縮の方が投資家への影響が大きい」と指摘する理由です。
これから買う人・すでに持っている人、それぞれの影響を分けます。
- 買う人:5,000万円の物件なら、必要な自己資金が500万円(1割)から1,000〜1,500万円(2〜3割)へ。 「フルローンでスタート」の計画は前提から崩れます。学習の「1件目は信用を買え」の通り、自己資金を厚く入れて確実に返す1件目が、これまで以上に2件目以降の融資を左右します
- 持っている人(出口):買い手が借りられる額が減れば、買える価格も下がります。 2025年12月の利上げ直後には買い手の融資が価格の8割→7割に縮んだ例があり、さらに利上げされると買い手の購入可能額は3〜5%下がる試算も。 売却は「いつでもできる」ではなく、買い手の融資環境に左右されると考えてください
そしてこの影響は立地で二極化します。東京23区の募集家賃は13四半期連続で最高値を更新し、 ファミリー向けは前年比+12.4%。家賃が上がる物件は返済能力の評価も保たれるので融資が付き、価格も維持されやすい。 一方、募集家賃を下げている地方の物件は、金利上昇と融資縮小の両方を正面から受けます。 2026年の公示地価が示した「二極化」(記事「地価はいま」)が、融資の面でも同じ形で現れているわけです。
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