利回りノート

ホームインスペクション — 数万円で地雷を避ける

「内見チェックリスト」で書いた素人チェックには限界があります。 床下に潜る、屋根裏に上がる、専用の機材で傾きや雨漏りの痕跡を測る——ここからはプロの領域。 インスペクションでは基礎のひび割れ、構造材の腐食・シロアリ被害、雨漏り、 床の傾きなどを調べ、報告書にまとめてくれます。 数百万円の修繕が必要な欠陥が見つかることもあれば、 「築古だが状態は良い」とわかって安心して買えることもある。どちらに転んでも元は取れます。

大事なのはタイミングです。契約してからでは遅い。 「インスペクションをしてから契約したい」と仲介会社に伝え、売主の了承を取って実施します。 嫌がられたら?——調査を嫌がる売主・仲介という事実自体が重要な情報です。 2018年からは宅建業者に「インスペクションのあっせんが可能かどうか」の説明が義務づけられており、 頼むのは特別なことでも失礼なことでもありません。

結果の使い方は2つ。①欠陥が見つかったら、修繕費を根拠に値引き交渉するか、見送る。 ②問題が軽微なら、既存住宅売買かし保険(引き渡し後に隠れた欠陥が見つかったとき 修繕費が出る保険)への加入も検討できます。保険に入るには検査合格が条件なので、 インスペクションとセットの流れになっています。

さらに詳しく:調べてくれること・くれないこと
  • 標準的な調査範囲:基礎・外壁のひび、床・壁の傾き、雨漏り・水染みの痕跡、 床下(土台の腐食・シロアリの蟻道)、屋根裏(雨漏り・断熱材の状態)、給排水の漏水
  • 通常は範囲外:壁の内部など壊さないと見えない場所、耐震性の計算 (これは別途「耐震診断」という制度。自治体の補助があることも)、シロアリの薬剤調査
  • 選び方:売主や仲介と利害関係のない第三者の建築士事務所に頼むのが理想。 「既存住宅状況調査技術者」の資格が目印です