利回りノート

境界と越境のトラブル — 買う前の確認と、枝1本の新ルール

境界標とは、境界の角に打たれたコンクリート杭・金属プレート(矢印や十字の印)のこと。 現地でこれが全部の角に見つかり、隣人と認識が一致していれば平和です。 見つからない場合、正確に確定させるには確定測量(土地家屋調査士に依頼、 隣人の立ち会いが必要で30〜100万円・数ヶ月)が必要になります。 売買では売主の負担で確定測量してから引き渡すのが原則ですが、 「公簿売買・境界非明示」という現況のまま安く売る形式もあり、 その場合の測量費とトラブルリスクは買主持ち——だから値引き材料になるわけです。

越境のあるあるを、対処とセットで。

  • 木の枝・根:根は昔から自分で切れます。枝は長らく「切ってもらうしかない」でしたが、2023年4月の民法改正で、切除を催告して相当期間内に対応がなければ自分で切れるように。 隣が空き家で連絡がつかない場合も切れます(費用は請求可能)
  • 塀・屋根・雨どい・給排水管のはみ出し:撤去を強制するのは大ごとなので、 実務では「越境の覚書」(現状は認めるが、建て替え時に解消する、という書面)を 交わして手打ちにするのが定番です。買う物件に越境があるなら、この覚書の有無を重説で確認
  • ブロック塀は誰のもの?:境界線上の塀は共有のことも、どちらかの単独所有のことも。 修繕費・倒壊責任(地震で倒れて人を傷つけたら所有者責任)に直結するので、買う前に確認する項目です
  • もめたら:いきなり裁判ではなく筆界特定制度ひっかいとくていせいど(法務局が境界を特定してくれる制度。裁判より安く早い)や、土地家屋調査士会のADR(裁判外紛争解決)へ