利回りノート

畳 — 2枚で1坪、でもサイズはいろいろ

「6畳間」と聞いて思い浮かべる広さは、育った家によって違います。 それもそのはず、畳のサイズは地域と建物でこれだけ違うんです。

種類主な地域1枚のサイズ2枚並べると
京間(本間)関西・西日本955×1910mm(1.82㎡)3.65㎡ — 1坪より広い
中京間(三六間)名古屋周辺910×1820mm(1.66㎡)3.31㎡ = ぴったり1坪
江戸間(五八間)関東・いまの全国標準880×1760mm(1.55㎡)3.10㎡ — 1坪よりやや狭い
団地間公団・アパート850×1700mm(1.45㎡)2.89㎡ — 1坪の87%

ここで実用的なルールをひとつ。ばらばらだと広告が困るので、不動産広告の「帖(畳)」は1帖=1.62㎡以上と業界ルール(公正競争規約)で決められています。 だいたい中京間相当です。つまり広告の帖数は「×1.62」で㎡に、「÷2」でざっくり坪に換算できます。 6帖なら約9.7㎡≒3坪。実家の団地の6畳間より、広告の「6帖」のほうが広い——という逆転も起きるわけです。

種明かしをすると、間取り図の帖数は畳を数えた枚数ではなく「部屋の面積÷1.62」の計算値です。 「4.1帖」「4.3帖」のような端数が書いてあるのはそのため——割り算の結果をそのまま載せているだけで、 部屋に畳は1枚もありません。物理的な畳(サイズいろいろ)と、広告の「帖」(1.62㎡固定の換算単位)は、 いまや別物になっているんです。端数表記は逆算に便利で、4.1帖×1.62=約6.6㎡とすぐ出せます。

ちなみに「帖」と「畳」は同じ広さ(1帖=1畳)。 「畳」は本物の畳を数える字なので、フローリングの洋室には合いません。 そこで広告や間取り図では、畳のない部屋にも使える「帖」の字を使うのが慣例です。 和室は「6畳」、洋室は「6帖」と書き分けている図面もあります。

さらに詳しく:なぜ畳2枚=1坪なのか

昔の日本の長さの単位で、6尺(しゃく)=1間(けん)≒1.82m。 土地は「1間×1間」の正方形を1坪と数えました(1.82m×1.82m≒3.31㎡)。 畳はその半分の「3尺×6尺」(0.91m×1.82m)で作られたので、2枚並べるとちょうど1坪。 この「3尺×6尺」がそのまま中京間のサイズです。 ちなみに建築の世界では今でも「910mmモジュール」(3尺)が設計の基本単位で、 廊下の幅や柱の間隔はだいたい91cmの倍数になっています。家の図面を見るとき役に立つ豆知識です。